名探偵コナン第570話のネタバレと感想！立証確率ゼロの犯罪

シーズン15

銃が暴発してシャンデリアが落下。その下敷きになった男性が亡くなってしまったけれど、これは事故？それとも事件なの？

タイトルにもあるように、今回の事件は「証明できない犯罪」ですが、コナンくんと千葉刑事がタッグを組んで事件を解決に導きます！ヒントは、Next Conan’s HINTの「ネイルアート」です。

それでは、アニメ「名探偵コナン」第570話「立証確率ゼロの犯罪」のあらすじ、ネタバレ、感想をご覧ください！

名探偵コナン第570話のあらすじ

美女の自宅で銃が暴発！？

ショッピングモールに買い物にやってきたコナン、小五郎、蘭は、カフェの窓際に座っている美女・高畑響子（たかはたきょうこ）を見かけました。

その2時間後、再びコナンたちがカフェの前を通りかかると、いまだに響子は滞在し続けていて、携帯の電話に出たかと思えば突然顔を青くし、へたへたとその場に崩れ落ちました。

小五郎が心配して声をかけると、響子は自宅で人が死んでいるという連絡が警察からあったことを打ち明けます。

さっそくコナンたちが響子とともに高畑邸にやってくると、目暮警部や高木刑事たち警察によってすでに捜査が始まっていました。

亡くなっていたのは副島逸郎（そえじまいつろう）という男性で、響子の妹・副島栞（そえじましおり）の夫であり、千葉刑事の大学時代の友人でした。

現場の状況から、何らかの理由で猟銃が暴発し、それによってシャンデリアが落下し、運悪く頭に当たって絶命したと考えられます。

また、テーブルの上には酒の肴にピッタリの料理が並んでいて、ウィスキーのボトルが2本空になった状態で転がっていました。

小五郎は響子の留守中に自宅に上がり込み、酒を飲んで酔っ払い、保管庫から猟銃を持ち出し弾丸を込め、もてあそんでいるうちに暴発させてしまったと推理しました。

被害者は酒癖が悪かった

響子の話によると、逸郎は新しい仕事を初めては失敗し、借金ばかり大きくして栞に苦労をかけ、酒ばかり飲んで周りの人に迷惑をかけていたようです。

そして、半年前に栞が病気で亡くなってからは特に酒癖がひどくなり、響子が紹介したフィットネスクラブや射撃場にも酔って出入りをして迷惑をかけていたといいます。

千葉刑事は逸郎が酒にだらしない男だったことを認めますが、その一方で必死に酒をやめようとしていたと主張します。

コナンは逸郎が財布や携帯を持っていないことに疑問を抱き、響子が留守なのにどうやって自宅に上がり込んだのか質問。それに対して響子は、玄関の外に置いてある合鍵を使って自宅に入ったのではないかと答えました。

高木刑事が調べた結果、猟銃を保管していた保管庫の鍵は古くなっていて、誰でもすぐに開けられる状態だったことが判明しました。

そのため、目暮警部は事故と判断して引き上げようとします。しかし、千葉刑事は友人の死がどうしても事故とは思えず意見しますが、目暮警部に一喝されてしばらく頭を冷やすことになりました。

未必の故意

このあと、コナンが千葉刑事とともにキッチンへ向かうと、動物の形をした小さなアクセサリーが床に落ちていました。

千葉刑事によると、そのアクセサリーは逸郎が栞とお揃いで携帯につけていたものだといいます。

画像引用：名探偵コナン公式サイト

さらに、千葉刑事の話から逸郎がストレスを酒で晴らしていたと知ったコナンは、トラブルを起こしたのは射撃場やフィットネスクラブだけではないと考え、千葉刑事とともに調査を行うことにしました。

その結果、逸郎は半年間で飲酒が原因の事故や事件を9件も起こしていたことが判明しました。

どれも一歩間違えれば命にかかわるようなことばかりで、事故の罰金や賠償金、見舞金、身元引受人まで全て響子が引き受けていたようです。

トラブルを起こした射撃場やフィットネスクラブを紹介したのも、合鍵で自由に入れる家の鍵が甘くなった銃の保管庫の持ち主も響子だと思い返すコナンの脳裏には「未必の故意」という言葉が過りました。

未必の故意とは

ある行為が犯罪の被害を生むかもしれないと予測しながら、それでもかまわないと考え、あえてその行為を行う心情のことです。

コナンは、酒癖の悪い逸郎がそれによって命を落とすかもしれないと予測していたにもかかわらず、響子はあえて車を運転できる環境を作り、射撃やスイミングを勧め、留守にして酔わせて銃を持ち出させたと推理しました。

証拠は逸郎のアパートにあった

このあと、コナンと千葉刑事は逸郎のアパートを調べ、充電したままになっている携帯を発見しました。これは栞の携帯で、データが失われないように逸郎が毎日充電していたものと思われます。

しかし、この部屋には半日近く誰も入っていないはずなのに、なぜか携帯の再充電のランプが点灯しています。

コナンが少し前まで誰かがこの部屋にいて何かの目的で携帯を使っていたと推理すると、千葉刑事は部屋に家探しした形跡があることに気づき、先ほど逮捕された空き巣の仕業だと睨みました。

そして、コナンは栞の携帯の傍でキラキラした小さな粒を発見し、いよいよ事件の真相を突き止めました。以下、ネタバレになります。

名探偵コナン第570話のネタバレ

翌日、再び目暮警部や小五郎を高畑邸に呼び出したコナンは、腕時計型麻酔銃で小五郎を眠らせ、蝶ネクタイ型変声機で小五郎の声を使って推理ショーを始めました。

事件の真相

今回の事件は半年という時間をかけた遠大な計画殺人で、未必の故意による完全犯罪でした。

酒にだらしない逸郎に、下手をすれば死ぬかもしれない様々な状況を用意し、カフェで紅茶を飲みながら警察からの連絡を待っていた響子こそ未必の故意を利用した犯人だったのです。

昨夜、西谷直也（にしたになおや）という空き巣常習犯が米花署に逮捕されました。

西谷は昨日、高畑邸に忍び込んで2階を物色していた時、家の中に入ってきた逸郎がテーブルに並んでいた料理と酒を飲み食いし始め、さらに鍵が開いていた保管庫から猟銃を取り出し、もてあそんでいるうちに暴発した弾がシャンデリアに命中し、それが逸郎の上に落下して怖くなり、逸郎の財布と携帯を拾って慌てて外へ逃げ出したと証言しています。

つまり、逸郎の死はすべて初めからセッティングされていたことで、これは管理不行き届きでライセンス剥奪というレベルではなく立派な犯罪というわけです。

栞の想い

実は、警察から連絡を受けて自宅に戻った時、響子は逸郎を自宅に呼び出すために送ったメールを削除するため、逸郎の携帯を探していました。しかし見つからず、その日の夜に逸郎のアパートに探しに行きました。

その証拠に、響子の見事なネイルアートの一部が逸郎の部屋で充電されていた栞の携帯の傍に落ちていました。

栞が亡くなったあとも、逸郎は栞の携帯を充電器に収めて大切にしていました。その携帯の履歴には、

ごめんね、逸郎。一緒に頑張らなきゃいけないのに、病気になんかなっちゃって。治ったら絶対に立ち直って、お姉ちゃんに謝ろうね。大丈夫、きっとわかってくれるわ。とっても優しい、一人きりの私のお姉ちゃんだもの。

と、栞が生前に逸郎に宛てて送ったメールが残されていました。

結局、栞は病死し、響子は栞の本当の気持ちを知らないまま逸郎の殺害計画をスタートさせてしまいました。

響子の目が憎しみで曇っていなければ、逸郎が本気で立ち直ろうとしていたことも、栞の想いもわかったはずです。

今回、逸郎を死に追いやったのは響子で間違いありませんが、探偵である小五郎には彼女を逮捕することも法で捌くこともできません。

これから先はあなた次第です。栞さんの心を知って尚、自分がしたことに目をつぶり、彼女にまで嘘をつきとおしてこれからも生きていくのか。それとも･･

響子はその場に泣き崩れた後、全てを自供しました。──が、法律が未必の故意をどう裁くかはまだ先の話です。

エピローグ

その夜、小五郎が突然テーブルの上に何本ものビール瓶を並べ出しました。

俺もな、酒の飲み過ぎは良くないって思ってよ。こうしてビールを目の前にしても我慢する訓練をしようと･･

と、言ったそばからビールの栓を抜き、あっという間に1本、2本と空にしていくのでした。

名探偵コナン第570話の事件ファイル概要

事件ファイル概要

話数	第570話
事件ファイル名	立証確率ゼロの犯罪
放送日	2010年3月27日（土）
OPテーマ	As the Dew（GARNET CROW）
EDテーマ	Hello Mr.my yesterday（Hundred Percent Free）
BACK	第569話「白鳥警部、桜の思い出（後編）」
NEXT	第571話「もののけ倉でお宝バトル（前編）」

登場人物・声優

江戸川　コナン CV：高山みなみ	小学生の姿になった主人公
毛利　蘭 CV：山崎和佳奈	新一（コナン）の幼馴染み
毛利　小五郎 CV：小山力也	毛利探偵事務所の主人
目暮　十三 CV：茶風林	警視庁捜査一課強行犯三係の警部
高木　渉 CV：高木渉	警視庁捜査一課強行犯三係の刑事
千葉　和伸 CV：千葉一伸	警視庁捜査一課強行犯三係の刑事
高畑　響子 CV：嶋村カオル	35歳
副島　逸郎 CV：里見圭一郎	27歳
副島　栞 CV：榎本温子	逸郎の妻。響子の妹。半年前に病死
西谷　直也 CV：津久井教生	37歳。空き巣常習犯