名探偵コナン第927話のネタバレ!紅の修学旅行(鮮紅編)
こちらでは、名探偵コナンの以下の事柄について迫りたいと思います。
・事件ファイル概要
・登場人物
・あらすじ
・ネタバレ
名探偵コナン第927話|事件ファイル概要
-
■ 話数:
第927話
■ 事件ファイル名:
紅の修学旅行(鮮紅編)
■ 放送日:
2019年1月5日
■ 放送曜日:
土曜日
■ 主題歌:
OPテーマ 薔薇色の人生(倉木麻衣)
■ BACK:
⇒ 第926話「心のこもったストラップ(後編)」
■ NEXT:
⇒ 第928話「紅の修学旅行(恋紅編)」
名探偵コナン第927話|登場人物
・江戸川 コナン
実際は高校生探偵工藤新一。ひょんなことから薬を飲まされ、小学生の姿になった主人公。事件解決のため頭脳を生かし推理を巡らせ、次々と難事件を解決へ導く。
・工藤 新一
高校生探偵で、コナンの本当の姿。
・毛利 蘭
毛利小五郎の娘。高2年生、新一の幼馴染で空手部の女主将。
・灰原 哀
本名は宮野志保。元黒ずくめの組織の一員でコードネームはシェリー。新一が飲まされた薬と同じ薬を飲み、子供の姿になってしまった。現在は阿笠博士のところでAPTX(アポトキシン)4869の解毒薬の研究をしている。
・鈴木 園子
蘭と同級生で親友。鈴木財閥のお嬢様。
・世良 真純
蘭のクラスに転校してきた。新一と同じ高校生探偵。
・服部 平次
西の高校生探偵。大阪府警本部長である父親譲りの推理力で数々の難事件を解決している。コナンの正体を知っている。
・大岡 紅葉
京都泉心高校に在学。百人一首の高校生チャンピオン。
・伊織 無我
紅葉の付き人。
・綾小路 文麿
京都府警捜査一課警部。ペットのシマリスをいつも連れている。
・鞍知 景子(くらち けいこ)
37歳。女優。映画「紅の修羅天狗」助演。
・井隼 森也(いはや しんや)
37歳。俳優。映画「紅の修羅天狗」主演。
・馬山 峯人(まやま みねと)
38歳。映画「紅の修羅天狗」監督。
・阿賀田 力(あがた りき)
37歳。作曲家。映画「紅の修羅天狗」音楽担当。
・西木 太郎(にしき たろう)
脚本家。映画「紅の修羅天狗」脚本担当。
名探偵コナン第927話|あらすじ
第926話「心のこもったストラップ(後編)」で、APTX4869の解毒薬を渡すことを拒んでいた灰原だったが、ストラップを探すことに夢中になり、ひどく汚れてしまったコナンを見て、解毒薬を渡すことを決めた。
コナンは、解毒薬の効果で一時的に新一の姿に戻り、修学旅行で京都へやってきた。
新一の班は5人、新一、蘭、園子、世良、中道だ。
以前、新一がロンドンで蘭に告白したことを園子が言いふらしたため、クラスメイトに知れ渡っていた。
園子は、修学旅行中の二人のラブラブツーショットを撮ろうと張り切っている。
世良が新一の顔を両手で掴み、自分の方へ引き寄せ目と目を見合わせる。
世良「おい!お前、本当に工藤新一なのか?」
頷く新一を疑う様にじっと見つめる世良。
手を放した世良は、自分のことを覚えているか新一に尋ねる。
新一「ガキの頃、海で会ったよな。10年ぶりか?」
世良「10年ぶり?本当にそうなのか?」
新一「あ、あぁ。もちろん」
未だ疑う世良に蘭が声をかけた。
蘭「世良ちゃん、清水の舞台に行くよ」
世良は後でゆっくり話を聞かせてもらうと言い残すと、蘭について行った。
清水の舞台へやってきた蘭、園子、世良。
身を乗り出して高さを確認している世良を、蘭は危ないと注意する。
園子の話によると、最近投身自殺した人がいたようだ。
蘭は、目の前を通り過ぎた一人の女性を目で追う。
その女性は「待っててね、出栗くん、もうすぐだから」と呟くと、清水の舞台から花を風に乗せて飛ばした。
女性に近づいた蘭は、「女優の鞍知景子さんじゃないですか?」と声をかけた。
景子は、お忍びで来ているらしく、人差し指を口元に当てシーッと言う。
景子と一緒に写真を撮ろうと、蘭は新一たちを呼んだ。
写真を撮影し終えた後、景子は新一を呼び止めた。
景子は、新一の母である有希子の友人で、新一のおむつを替えたことがあるという。
新一と景子が二人きりで話している様子を見た園子は、旦那が浮気していると蘭に報告する。
景子は、大学時代の同級生たちと、古い友人のお墓参りに京都へやってきたようだ。
そこで、新一と景子は同じホテルに泊まっているということがわかり、景子は「君に見せたいものがあるの」と、今日の夜9時頃に部屋へ来るように言う。
見せたいものとは暗号のようだが、乗り気ではない新一。
景子「本当は有希子ちゃんの旦那さんに頼もうと思ってたんだけど、君じゃ無理かな~」
景子の言葉を聞いた新一は「いえ、全然大丈夫です」と暗号の解読を引き受けた。
景子は「君の彼女も連れてきていいからさ」とこっそり耳打ちする。
景子は、二人のやりとりをじっと見ていた蘭に気づいていたようだ。
遠くから見ている蘭は、やきもき心配している。
京都を観光する新一たちは、養源院へとやってきた。
そこで、血天井を見物する。
蘭は「ねぇ、早く先に進もうよ」と目を固く閉じ、食い入るように天井を見ている新一にしがみつく。
新一「大丈夫、垂れてきやしねェし」
蘭「それはわかってるけど・・」
新一「それに、戦死者を弔うために天井に掲げたんだから、ちゃんと見て冥福を祈らねェと」
蘭「そ、そうだね」
蘭は、更にぎゅっと新一にしがみつくと、天井を見上げた。
新一(ヤバい・・。楽しすぎる)
観光を終えてホテルに到着した新一たち。
そして午後9時、新一は景子と約束した通り、蘭、園子、世良を連れて1506号室へ向かう。
エレベーターを降りると、歌手の倉木麻衣とマネージャーが部屋から出てきた。
倉木は、自分をじっと見ている新一たちに気づき声をかけた。
倉木「君たち高校生?修学旅行?」
新一「あっ、はい!」
倉木「そっかぁ。いいなー。修学旅行でWデートかぁ。青春だなー。おねえさん、キュンキュンしちゃうよ」
倉木は、マネージャーとエレベーターへ乗っていった。
蘭「Wデート?」
どうやら、世良のことを男の子だと勘違いしたようだ。
新一たちは1506号室の前に到着し、ドアベルを鳴らす。
女子高生探偵の世良が同行したことに、頼もしいと喜ぶ景子。
蘭は、部屋の中でも帽子を被っている景子を不思議がる。
景子は、映画の撮影中に転んでたんこぶを作ってしまい、それを隠すために帽子を被っていると話す。
園子「もしかして、今週末に封切られる映画の撮影?」
そこへ、俳優の井隼森也、映画監督の馬山峯人、作曲家の阿賀田力がやってきた。
井隼「そうそう、紅の修羅天狗。主演の俺が見どころの時代劇ファンタジーだぜ」
馬山「いやいや、この映画の見どころは、監督の私の演出だろう」
阿賀田「いやいやいや、この映画は僕の音楽が売りのはずだけど」
井隼、馬山、阿賀田は、景子の大学時代からの悪友で、映画「紅の修羅天狗」の関係者だ。
暗号は、脚本家の西木太郎が持っているらしく、みんなで西木の部屋1502号室を訪れた。
新一は、先週届いたという暗号を西木から受け取った。
その暗号が入っていた封筒には、干からびた八つ手の葉も同封されてたという。
新一は、暗号の頭についている黒い4つの四角を尋ねる。
それは、暗号を考えた出栗という人物のマークだと井隼が教えてくれた。
出栗は、そのマークをノートやバッグにも入れていたようだ。
世良「なら、その出栗って人に聞けば、暗号の意味がわかるんじゃ?」
出栗は、先日清水の舞台から飛び降りて自殺したと西木が話す。
西木は、暗号が出栗が自殺する前に自分宛に書いた伝言かと考え解読して欲しかったようだ。
これからホテルのラウンジで食事をするという景子たち。
新一たちは、馬山に誘われたが断り、暗号が解けたらメールを送る約束をし別れた。
その後、暗号を解読しようとする新一、蘭、園子、世良。
文字のスペースに意味があると考える世良。
蘭は、同封されていた八つ手の葉が気になる。
八つ手と言ったら、天狗がよく持っている。
そこへ、新一のスマホに景子からメールが届いた。
「新一君早く!西木君の部屋に!!」という内容だった。
新一たちは、急いで1502室へ駆けつけた。
部屋の前には、景子、井隼、馬山、阿賀田が集まっていた。
新一と世良が部屋の中に入ると、イスに足を引っかけて逆さの状態になった西木が、胸元から血を流して亡くなっていた。
そして、西木のおでこには、たんこぶが二つついていた。
世良「さっきみんなでラウンジで食事するって言ってなかったか?」
井隼「あぁ・・。あの後、それぞれ一旦部屋に戻って支度してから」
阿賀田「10分後にこの部屋に集合して行こうってことになったんだけど」
馬山「いくらドアベルを鳴らしても返事がないから、ボーイさんにドアを開けてもらったら、その有様で・・」
遺体を調べていた新一の肩に、ポツリと何かが落ちた。
新一と世良が天井を見上げると、放射状に血が飛び散っていた。
世良「まるで血天井だな」
新一「しかも、天井についた足跡が窓まで続いている」
世良「恐らく犯人は、被害者を天井まで吊り上げて惨殺し、窓まで天井を歩いて行って、この15階の窓から消え失せたかのように見せたかったんだろうな。まるで、飛翔可能な翼と、人の体を自在に操る神通力を兼ね備えた化け物の仕業にな」
景子は、西木が天狗に襲われたのだと想像し、恐れ抱く。
天狗が現実にいるわけがないと、景子の考えを否定する阿賀田。
さらに馬山も、天狗はファンタジーで架空の魔物、今回撮っていた映画の中にしか存在しないと話す。
しかし、被害者の懐に天狗がよく持っている八つ手の葉が入っていた。
犯人は、是が非でも天狗の仕業に見せかけたいようだ。
そして、八つ手の葉に新たな暗号がつけられていた。
先週、西木に届いた暗号は、殺害予告だったのではないかと考える新一。
新しい暗号の登場に、再び誰かが殺されるのではないかと怯える景子たち。
世良「この暗号を考えた出栗ってやつに、恨まれてたんじゃないのか?」
そんなことはないと否定する景子たちだが、何かを隠しているようだ。
新一「まあ何にせよ、週末に公開されるあなたたちの映画、紅の修羅天狗に不満を持った人物の犯行でしょうね。その脚本が、こんなに床に散らばっているんだから」
新一の話した通り、床には脚本の原稿が散乱していた。
そして、その原稿にはツルツルした紙質の付箋が貼り付けてあった。
その付箋は、貼りやすくて剥がしやすいからと、西木がよく使っていたようだ。
映画がノベライズされるから、西木は脚本をホテルに持ち込み、手直ししていたという。
ドアを開けてくれたボーイが警察に通報し、京都府警の綾小路が向かっているようだ。
世良「京都府警の綾小路警部ねぇ・・」
新一「その人なら、シマリスを連れてる妙な警部だけど、わりときれる人だから心配ねェぜ」
その時、新一の体に異変が起きた。
APTX4869の解毒薬の効果が切れそうになっているようだ。
呼吸が荒くなり、苦しそうに胸を押さえる新一を心配する世良。
あとのことを世良に任せ、新一は現場を後にする。
フラフラと部屋から出てきた新一を、廊下で待っていた蘭と園子は心配の声をかける。
その場を去ろうとする新一に駆け寄る蘭。
しかし、新一は「ついてくるな!」と叫ぶ。
蘭は眉を下げ、その場で立ち止まった。
新一「風邪がぶり返しちまったみてェなんだ。移ったらまずいだろ」
蘭にそう説明し、自分の部屋まで歩いて行く。
しかし、部屋は中道と相部屋のため、コナンの姿になればバレてしまう。
新一はベッドの毛布に潜り込み、「起こすなよ」と中道に声をかけた。
新一は、コナンの姿へと幼児化してしまった。
コナンは、ベッドの下に向かって「おい、そろそろいいぞ」と声をかけた。
すると、ベッドの下から平次が現れた。
平次「ゆうとくけどな工藤、こりゃめっちゃ貸しやからな」
コナン「あぁ、わーってるよ。だから絶対バレないでくれよ」
そして、中道に布団のふくらみでバレないよう、平次がベッドで横になった。
中道「そうそう、なぁ工藤!寝る前にロンドンで毛利に告った時の話聞かせろよ」
コナン・平次(やっべ・・)
中道「照れんなよ、工藤~。なぁアレか?チューとかしたのか?」
中道はベッドに向かって歩いてくる。
新一(平次)「おう!もちろん一発かましたったに決まってるやろボケェ」
平次が蝶ネクタイ型変声機で新一の声を使って答えた。
中道は、キスをしたことに驚いたが、それ以上に関西弁に驚いている。
中道「ってか、なんで関西弁?」
新一(平次)「郷に入っては郷に従えや!お前らも関西弁使えるようになっとけよ」
コナン(明日からは変声機、肌身離さず持っとかねェといけねェなー)
灰原からの言いつけで、すぐに解毒薬を飲むことができないことにコナンは悔しがる。
灰原「重要なのは3つ。①薬の効果が切れたら、すぐに次を飲まずに8時間は間を開けること。②幼児化している間は、周囲の人に気づかれない対策を何か立てること。③元の工藤新一の姿に戻ったら目立つ行動は避けること。あと、あんまりイチャイチャしないこと」
コナン「ん?イチャイチャって・・。今4つ要点言ってなかったか?」
灰原「まあ、4つ目はどうでもいいけど!最初の3つを守るのがAPTX4869の解毒剤をあげる条件よ!」
コナン(あと8時間・・。なっげェなー・・)
コナンは、ベッドの下で横になり、平次に暗号の画像を添付したメールを送信した。
その頃、西木の殺害された現場に綾小路が到着していた。
世良は、新一からわりときれる警部だから心配ないと言われたことを話すと、綾小路は「工藤君とは会おたことあらへんのに」と不思議そうにしている。
世良は、綾小路の肩に乗っているシマリスを見て目を点にしている。
世良(ホントにシマリス連れてる)
綾小路「コナンくんにでも聞かはったんやろか?」
綾小路はシマリスに話しかけている。
世良(つか、事件現場にペット連れ込む刑事って、どうなんだぁ?)
現場検証をし、遺体を見た綾小路は、心臓を刺されたうえに、たんこぶを二つもつけられて、えらい殺され方だと話す。
そして、現場を調べるため、景子たちに自分の部屋に戻るように指示した。
翌朝、コナンは解毒薬を飲み、新一の姿に戻った。
そこへ、新一のスマホに景子からメールが届いた。
「新一君助けて!今度は阿賀田君が大変なの!1504号室に早く!」という内容だった。
新一は、ベッドで寝ている平次を起こす。
平次「あかん・・、もう食えへんで」
平次は、涎を垂らし寝ぼけている。
新一「服部!事件だ!」
新一と平次が1504号室へ駆けつけると、綾小路が景子たちに話を聞いているところだった。
綾小路「あんさんが工藤新一くんですか?おや、隣にいてはるのは、確か・・大阪府警本部長の息子さん、服部平次くん。なんであんさんまで?」
平次「工藤にホテルに遊びに来い言われて、たまたま来てたんや」
平次は、阿賀田がどうかしたのか尋ねると、部屋で奇妙な声をあげているようだ。
ボーイが部屋の鍵をあけ、綾小路に続いて新一と平次も中へ入る。
すると、阿賀田が天井に向かって片手の手のひらを上げ、「やめてくれぇ~」と叫んでいる。
新一たちが天井を見ると、なんとそこには巨大な天狗が・・。
天狗は天井から顔を出し、阿賀田に襲い掛かろうとしている。
阿賀田「許してくれ!許してくれよぉー・・」
そして阿賀田は、灰皿を手に取り、火のついたタバコと一緒に灰皿を天狗に向けて投げつけた。
すると、天狗は爆発音とともに燃え、消えてしまった。
平次「おい工藤。俺らまだ寝ぼけてるんとちゃうやろな」
新一「・・・」
名探偵コナン第927話|ネタバレ
朝食をとりながら、今朝の出来事、以下を世良に報告する新一。
阿賀田は、西木が殺害された後、自分の部屋へ戻り、休もうとしたがなかなか寝付けず、バーで一杯飲んでから寝ようとしたら、飲みすぎて泥酔してしまった。
気が付いた時、いつの間にか自分の部屋に戻っていた。
そして、寝起きの一服をしようとタバコに火をつけた時、妙な気配を感じ天井を見上げると天狗がいた。
阿賀田が驚き叫んだ声を、隣の部屋の景子が聞き、景子から連絡を受けて駆け付けた新一たちも、その天狗を目撃した。
新一から報告を受けた世良は、バーで飲んでいた阿賀田が、いつの間にか自分の部屋へ戻っていたということに関して、誰かが酔いつぶれた阿賀田を部屋まで連れて行き、何かを仕掛けた可能性もあると考える。
しかし、新一は阿賀田の部屋で仕掛けのようなものは見ていない。
新たな暗号があったかどうか問う世良だが、新一は暗号がなかったと答える。
しかし、殺害された西木と同じく、阿賀田もたんこぶを二つつけられていた。
そこで、世良は景子が撮影中にたんこぶをつくったと話していたことを思い出した。
映画のラストシーンをやり直したいと監督に頼み込み、撮り直した時に転んだと景子は話していた。
先ほど新一が景子に会った時、まだ少しおでこが腫れていたため、転んだのは本当だと思われる。
景子は、転んだ時「こぶとりじいさんみたい」と笑っていたが、「今思えば、誰かに背中を押されたかもしれない」と話していた。
新一は、昨夜自分が部屋に戻った後の捜査状況を世良に尋ねる。
世良は、警察の調べで、放射状に天井へ飛び散った血の跡の中心部分、つまり新一の肩に垂れた血のみが本物の血だったことを説明する。
そして、本物の血以外は、随分前につけられた絵の具だった。
それから、西木を刺した凶器の刃物は、現場では発見できなかったようだ。
世良「てっきり、散乱した原稿の下に埋もれてると思ったんだけどな」
新一(となると、犯人はまだ凶器を・・)
新一が考え込んでいると、蘭が朝食がのったトレーを勢いよくテーブルに置いた。
新一「ら・・蘭、どうした?」
蘭「どうしたもこうしたもないわよ!ロンドンで私と新一がディープキスしたことになってんだけど、どういうこと?!」
蘭の話を聞いて驚く新一。
園子「中道くんが変な関西弁で言いふらしてるのよ。あいつらもうブッチューってやってもうたんでんがなーってね」
新一「あー、いや、あれは俺の声だけど俺じゃなくて・・」
蘭「はぁ?!俺の声だけど俺じゃない?何わけのわかんないこと言ってんのよ!ちゃんと説明しなさいよ!」
世良は、なぜ関西弁なのか園子に尋ねる。
その問いに対して園子は、新一が「郷に入っては郷に従え」と言ったことを伝えた。
世良は「なぁ!なんで君、そんな風に袖を折り畳んで捲ってんだ?」と新一に問いかける。
新一は、ジャージの袖をきれいに折り畳んで捲っているのだ。
袖が邪魔な時は、折り畳むのではなく捲し上げるのが普通だと世良は話す。
世良「なんだかまるで、そのジャージを小さな子供に着せてたみたいだな」
新一「バーロー!そんなわけねェだろ」
新一が笑って誤魔化していると、蘭が新一の後ろに貼ってある映画「紅の修羅天狗」のポスターに気づいた。
園子は、脚本家の西木が殺害されたとなると、公開されない可能性が高いと話す。
世良は、「紅の修羅天狗」がどんな話だったのか興味津々だ。
そこで新一は、「紅の修羅天狗」のストーリーを以下のように話した。
時は江戸時代。
京都奉行所に倉之助という与力がいた。
倉之助は、将軍様に献上する珍しい品はないかと奉行に相談され、悩んでいた。
それを聞いた妻のマナは、ある日金色に輝く八つ手の葉を夫に見せ、「山菜採りの折に見つけた八つ手でございます。子が欲しいのでいつも手を合わせて拝んでいたのですが、あなたのために採って参りました」と言った。
金色に輝く八つ手の葉を見た倉之助は、その珍しさに将軍様もお喜びになるだろうと笑った。
倉之助はマナを労ったが、その日以来、京都の町に夜な夜な奇怪な魔物が出没し、人々を喰い殺し始めた。
なぜならその八つ手は、昔天狗が魔物を封じ込めた封印だったからだ。
そんな最中、倉之助の夢枕に天狗が現れ、「魔物は自分の封印を解いた主が、再び自分を封じるのではないかと恐れている。その主を探し出して亡き者にしようとしている。ならば、お前の妻の懐に金色の八つ手を忍ばせて魔物に喰わせてしまえば、再び封じることができる」と天狗は言った。
しかし倉之助は、そんなことは命にかえてもできない、と断った。
天狗は、命をかけると言った倉之助に、八つ手を手にして清水の舞台から身を投げろと命じた。
そうすれば道は切り開かれるだろう、と。
天狗の言葉を信じ、清水の舞台から飛び降りた倉之助は、金色に輝く天狗となり、魔物に喰い殺される寸前のマナを助け、凄まじい神通力で魔物を退治した。
しかし、天狗になってしまった倉之助の姿は、もうマナには見えなくなっていた。
夫が突然姿をくらましてしまい涙に暮れるマナに、倉之助の声がこだまする。
「私に会いたくば、紅葉が最も紅色に染まる夕暮れ時に、天狗の花を持って清水の舞台へ参れ」
言われた通り、マナが天狗鍬形という花を摘んで清水の舞台へ行くと、天狗となった倉之助が目の前に現れ、事の次第をマナに話す。
マナは「でもどうして夕暮れ時なのですか。日の高いうちから会えたら、もっとあなたと長い間いられるのに」と尋ねる。
倉之助は「私の顔は魔物に対する怒りで赤くなり、体中魔物の返り血で真っ赤に染まっている。辺り一面、紅色に染まっていれば、それを少しは隠せるだろう」と答え、別れの口づけを交わした後、暮れ行く夜の闇に消えていく、という悲しい物語だ。
ストーリーを話し終えた新一。
蘭たちは、映画の公開前なのにストーリーを知っている新一を不思議に思う。
園子「すっごーい!」
蘭「なんでそんなに詳しく知ってんの?」
世良「まだ公開前だよな?」
そこで新一は、映画「紅の修羅天狗」が、景子たち5人が祇園芸術大学の時に撮った卒業制作のリメイクで、ネットにストーリーが載っていたことを説明する。
この卒業制作のおかげで、景子たち5人は有名になったようだ。
そのため、犯人が「紅の修羅天狗」に不満を持っている人物だとすると、5人の中にいるとは考えにくい。
蘭は、清水の舞台で景子に会った時のことを思い出し、新一に話す。
あの時、景子は押し花を風で飛ばしていた。
蘭「あれって、その話に出てくる天狗の花だったかも」
新一「本当か?!それ」
蘭「うん。待っててね出栗くん、もうすぐだから、って呟いてたと思うけど・・」
新一「え?出栗くん?(出栗くんって、誰だ?スタッフにそんな奴いなかったよな)」
考え込む新一を見た蘭は(マナと倉之助が口づけを交わした清水の舞台・・)と、新一の口元を見つめる。
蘭(新一も、キス・・したいのかなぁ)
午前の観光を終え、午後から各班ごとの自由行動だ。
班で予定したコースをちゃんと回り、午後6時までにホテルに戻るようにと先生が話す。
そして生徒たちは各班ごとに分かれ、出発しようとしている。
中道「おい、聞いたか工藤!ホテルの大浴場、自撮り棒駆使したら女湯覗けるってよ!」
新一「まじで?!」
中道「まじまじ!まぁ、世良は胸がちょっとアレだけど、毛利なんかスゲーことになってんじゃねェか?」
新一「まぁな」
中道「まぁなってお前!チューした上に、一緒に風呂に入ってんのかよ?」
新一「・・入ってるわけねェだろ」
中道「なんだよ今の間は!正直に言えよ!」
新一「だから、入ってねェって!(たまにコナンで入ってるけど)」
新一のスマホに平次から着信が入った。
どうやらホテルの前にマスコミが押し寄せ、大変な騒ぎになっているらしい。
この騒ぎで修学旅行が中止になり、東京に帰ることにならないだろうかと心配する平次。
今のところは大丈夫だと伝える新一。
先生たちは、事件のことを触れないようにしているようだ。
それに、西木が亡くなった部屋と生徒が泊っている部屋では、かなり階が離れている。
平次は、新一に少し抜けて来られないかと尋ねる。
景子たち4人が、暗号を考えた出栗という人物のことで話したいことがあるようだ。
4人は、ホテルではマスコミがいて話づらいため、昼食を予約していた店にコッソリ行くという。
平次は、警察と一緒に店に行くと話す。
新一は、どこの店か尋ね電話を切った。
蘭、園子、世良、中道は、昼食をとるお店を決めるべく相談していた。
そこで突然戻って来た新一が店を提案した。
新一「なぁ!先斗町の急山っていう店はどうだ?」
新一、蘭、園子、世良、中道は、新一の提案で先斗町の「急山」という店にやってきた。
店の外装を見た世良は、竹で出来た丸い柵が気になるようだ。
辺りを見回すと、他の店にも似たような柵がついている。
京都の流行りではないかと中道が言い、それを否定する新一。
そこへ、「それは犬矢来(いぬやらい)です」と声がした。
声のした方を見ると、大岡紅葉が立っていた。
紅葉「泥棒除けや、道路との境界線の役目をしてると言われてますけど、ほんまは犬のおしっこ除けみたいです」
蘭は、紅葉との再会を喜び、東京から修学旅行に来たことを伝える。
紅葉「へぇ~、東京からですか。そらわざわざ地方から、ようこそおいでやす」
園子「地方からって・・」
新一「首都東京からですけど・・」
世良と中道は、紅葉の胸に見入っている。
世良(何食べたらあんなに大きくなるんだぁ?)
昼から学校はお休みだという紅葉は、「急山」で昼食を予約していたという。
一緒に食べないかと誘う紅葉に、蘭は「そうだ!紅葉さんって確か、京都泉心高校でしたよね?」と尋ねる。
頷く紅葉に、さらに「じゃあ、沖田総司くんって知ってます?」と蘭は問う。
新一は、嫌そうな顔をする。
紅葉「ああ・・、あの剣道小僧なら、うちとおんなじクラスです」
紅葉が、立ち話もなんですから、と中に入ろうとした時、突然男が「天狗やー!」と叫び走っていった。
新一たちは、天狗が出たという木屋町通りへ向かって走る。
すると、天狗のお面をつけた人が大勢駆け回っており、騒ぎになっていた。
「急山」の一室では、綾小路、平次、景子、阿賀田、馬山、井隼が集まっていた。
そこへ、刑事から天狗が出たという騒ぎの知らせが入った。
景子たち4人は、西木の事件と関係があるのでは、と怯えている。
綾小路と平次は、「急山」に景子たちを残し、騒ぎになっているという木屋町通りへ向かった。
新一、世良、中道、蘭は、天狗を捕まえるべく走り出した。
残された園子と紅葉は、不安気な表情を浮かべる。
すると、園子と紅葉の背後に天狗が立っており、それに気づいた園子と紅葉は悲鳴を上げる。
すると、突然現れた伊織無我が天狗に膝蹴りを食らわせた。
紅葉は、伊織に抱き付く。
伊織「お嬢様、お怪我は?」
紅葉「大丈夫です」
園子は(だれ・・?)と目を点にしている。
そこへ平次がやってきて天狗を捕まえた。
平次は天狗のお面を剥がし、理由を問いただす。
どうやら、天狗のお面をつけて走り回ると前金で10万円、30分間誰にも捕まらなければ30万円、とネットに募集の書き込みがあったようだ。
そこで平次の元へ、新一と世良がやってきた。
「急山」に景子たち4人だけを残してきたことに、危ないと考える新一たちは急いで「急山」へ向かう。
しかし、店の前で俳優の井隼が頚動脈を切られ、殺害されていた。
井隼は、おでこにたんこぶが二つつけられており、さらに犬矢来に足をひっかけ逆さの状態になっていた。
そして、その犬矢来には天狗のような足跡が残っていた。
新一たちが「急山」を離れた10分前には、足跡などついていなかったが・・。
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こちらでは、名探偵コナンの以下の事柄について迫りました。
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